米大リーグ・レッドソックス入りする意思を固めた新日本石油ENEOS・田沢純一投手(22=横浜商大高)が、早ければ12月1日にもレ軍入りを正式表明する見通しになった。24日、川崎市内の合宿所でレンジャーズと交渉し、複数年のメジャー契約を提示された。田沢と個人面談した大久保秀昭監督(39)は「田沢も他球団との交渉はもういいかなという感じだった」と打ち切りを宣言。これ以上の条件提示は受けない考えを示した。

 正式オファーはブレーブス、マリナーズを含む4球団となったが、田沢の心はレ軍に絞られている。大久保監督は「今月中がメド」と決断時期を設定。25日は会社あいさつ、26~27日は選手旅行、28日は大久保監督に所用があり、週末は本社側が休日になる。今月中にも他球団には断りを入れて、早ければ「12・1」にレ軍入りの意思を表明。その後正式契約を交わす見込みだ。

 この日、レンジャーズはコルボーン環太平洋スカウト部長ら2人が訪れた。大久保監督は契約年数、金額について「今までで一番じゃないでしょうか」と話した。これまでブ軍は契約金400万~500万ドル(約3億8000万~約4億7500万円)の4年契約、マ軍は同300万ドル(約2億8500万円)の3年契約を提示したとされる。レンジャーズはそれ以上を提示したが、レ軍には金銭面だけでなく、育成プランで他球団を圧倒するセールスポイントがある。

 田沢は「どこも自分に対して、いい評価をしてもらっている」と感謝する。25日は日本野球連盟に、契約に必要な登録抹消手続きを行う予定。「レッドソックス田沢」の正式誕生は秒読み態勢に入った。