今季から独立リーグ、ロングビーチ・アマーダに所属している伊良部秀輝投手(40)が、本拠地ロングビーチでのユマ・スコーピオンズ戦で復帰後2連勝を飾った。

 「真っすぐのロケーション(制球)がよかったのと、緩急つけることができたので、何とかゲームになりましたね」と、にこやかに振り返る。7回を108球2安打2失点(自責1)9奪三振。直球は最高93マイル(約150キロ)を記録。5回にソロ本塁打を浴びるまでは相手打線を無安打に抑え込んだ。フォークで三振を取り、チェンジアップも数球試し投げを行うなど、余裕と貫禄(かんろく)の投球を見せつけた。球場では「伊良部Tシャツ」が売り出され、この日の試合を見るだけの1泊3日で日本からやってきたファンも出現するほどだった。

 復帰戦から2連勝。「ちょっとでもレベルアップできたらいいのかな」と謙虚だったが、そこには5年のブランクから確実に「投手の本能」がよみがえった姿があった。(ロングビーチ=鉄矢多美子)