【アナハイム(米カリフォルニア州)2日(日本時間3日)=大塚仁】エンゼルスとの1年契約を満了した松井秀喜外野手(36)にホワイトソックスが高い関心を持っていることが分かった。ワールドシリーズの会場を訪れていたオジー・ギーエン監督(46)が「今後のことはこれからだけど…。去年は本当に欲しかった」と松井について発言。高い評価がうかがわれ、エ軍からFAとなり交渉が解禁された際に名乗りを上げる可能性が出てきた。

 今オフの補強ポイントに松井は合致する。今季710得点のうち左打者の打点が186しかなく、左打者の補強は重要課題。さらに今季13人が務めたDHの成績が軒並み振るわず、最も多く先発したコッツェーは49試合で打率2割3分5厘、2番目のクエンティンは24試合で同2割2厘、合計も2割4分7厘にとどまった。8月末に入団したラミレスは退団とみられ、より資金を抑えられる点も球団には魅力となる。

 ワールドシリーズ終了から一夜明けたこの日、大リーグのオフシーズンが始まった。松井に対しては6日までエ軍が独占交渉権を持つが、期間内にオファーはしないとみられ、その場合7日に他球団との交渉が解禁となる。打線強化を最重要課題とするアスレチックスも、オーナーのウォルフ氏が興味を示すなど候補の1つ。それらのチームを中心に、松井の運命が動きだした。