<オープン戦:ブレーブス0-2ツインズ>◇3月30日(日本時間同31日)◇ターナーフィールド

 【アトランタ(米ジョージア州)=佐藤直子通信員】ディスコ・スターが、いよいよ出陣!

 ツインズ西岡剛内野手(26)がオープン戦最終戦となるブレーブス戦を3打数1安打で締めくくり、日本人1年目最高の打率3割4分5厘をマークした。試合前には、日本のダンスミュージックで気分を盛り上げるなど、4月1日ブルージェイズ戦に向けて気持ちを高めた。「ロックンロールの準備は万端だ」というガーデンハイアー監督の下、まずは敵地で大暴れする。

 試合前のクラブハウスでのこと。選手が各自準備する光景は普段と変わらないが、何かが違う…。なんと、スピーカーから大音量で流れてくる音楽が、日本で流行のダンスミュージックだ。KARAの「ミスター」などアップテンポな曲がミックスされたアルバムの持ち主は、もちろん西岡。チームメートの計らいで誕生した“DJニシ”のビートに合わせ、開幕投手パバーノらが軽やかに準備を進めた。

 試合前の会見で、テンポいい音楽に気が付いたガーデンハイアー監督は「おっ、今日はディスコが流れてるぞ」と興味津々。西岡の選んだ曲だと知ると、「ニシはディスコが踊れると思ってたんだ。なにしろ、アイツには立派なサイドバーン(もみあげ)があるからな」とニヤリと笑みを浮かべながらジョークを飛ばし、爆笑を誘った。

 監督が気に入っているのは、長めのもみあげだけではない。西岡の加入で増した攻撃の幅にも大満足だ。このオフはスピードと機動力の強化を課題としてきたが、2番西岡がピタリとはまった。スパンと西岡の1&2番コンビが出塁すれば、マウアー、モーノー、ヤングの主軸が打点を挙げる。理想的な形で得点する機会が増えたことに、同監督は「(西岡の加入で)深みが増した」と期待通りの働きに目尻を下げた。

 オープン戦では「自然に野球ができた」という西岡は、打率3割4分5厘をマーク。日本人野手1年目のオープン戦打率としては、03年松井秀喜(ヤンキース)の3割2分4厘を抜いてトップだ。

 キャンプインにけがで出遅れた主力が無事復帰を果たし、ベストラインアップで開幕を迎える。「ロックンロールする準備は万端だ!」と怪気炎を吐くボスに見込まれた“ディスコ・スター”西岡も、大舞台でスポットライトを浴びる準備は整った。