レンジャーズ建山義紀投手(35)が20日、条件付きでダルビッシュ有投手(25)のメジャーでの活躍に太鼓判を押した。レ軍が独占交渉権を獲得したことを受けて札幌市内で取材に応じ、日本ハムに在籍していた昨年以来、2年ぶりに同僚となる可能性が高まった後輩に「かなり勝つと思う。(レ軍の打撃陣は)かなり点を取ってくれるので」と期待した。成功の鍵として、本拠地特有の「暑さ」と「風」の対策を挙げた。

 まずは環境に慣れることが、能力発揮の一番の近道になる。レ軍が本拠を構える米テキサス州アーリントンは、夏場は最高気温が40度を超えることもある。建山は「非常に暑い。暑さ対策も必要」と助言した。ダルビッシュは日本通算93勝のうち、約3分の1にあたる29勝を7、8月に記録。夏に強いが、水分補給など体調管理が今まで以上に必要となりそうだ。

 もう1つの敵は風。球場の構造上、右中間方向から吹く風がスタンドではね返り、打者にとっては追い風になる。「右打者が(バットに)こすっても本塁打になる」ほど、右方向へ打球がよく飛ぶ。空気も乾燥しており、打者有利といわれる球場の特徴を把握する必要性を説いた。

 メジャー屈指の強打者との勝負にも強い興味を示した。「(レ軍と同地区の)エンゼルスに非常に強力な打者が入ったので(ダルビッシュとの)対決が見てみたい」と、プホルスとの対戦も心待ちにした。生活面では「治安も良く、暮らしやすい」と話す先輩は、再び同じユニホームを着ることになれば心強い存在になりそうだ。【木下大輔】