<パドレス6-3ヤンキース>◇4日(日本時間5日)◇ペトコパーク

 ヤンキースのイチロー外野手(39)が、同僚アレックス・ロドリゲス内野手(38)の薬物問題に困惑した。今日5日に大リーグから出場停止処分が正式発表される見込みで、渦中のA・ロッドは故障者リストから復帰して遠征先のシカゴで合流予定。全米から大挙メディアが押し寄せて大スキャンダルに発展しそうな雲行きだが、イチローは「そうなの?

 ワイドショーみたいな感じですか」とピンとこない様子だった。

 薬物問題に関しても現実感が薄かった。「いや~、僕も昨日初めて(米メディアに)聞かれました。アレックスがどうとかいうよりも、薬についてのことだったけど、そんなに邪魔にはなってない」と話し、「僕には薬に対する知識がなさ過ぎてよく分からない。話に聞いたことがあっても、本当かどうか分からない。あまりにも遠いところにあり過ぎるからね」と困惑の表情を浮かべた。

 落ち着かないチームに打撃も影響したのか、2試合ぶりの先発となったパドレス戦は4打数無安打。西海岸遠征を2勝3敗と負け越し、ジラルディ監督は「フラストレーションがたまる」とため息をついた。(サンディエゴ=水次祥子)

 ◆Aロッドの薬物問題

 マイアミのクリニックから複数の大リーグ選手に禁止薬物が提供されたと、今年1月に米地元メディアが報道。顧客リストにロドリゲスやゴンザレス(ナショナルズ)、クルーズ(レンジャーズ)ら大物の名前が入っているとされた。大リーグ機構は、左股関節手術からの復帰を目指すロドリゲスを7月に事情聴取。同選手の弁護団と交渉を進め、5日(日本時間6日)に今季残り試合と来季全試合の出場停止処分を科すことが分かった。だがロドリゲス側は4日(同5日)までに、処分内容に異議申し立ての構えを見せている。