楽天からヤンキースに移籍する田中将大投手(25)のオープン戦メジャーデビューが、テレビで生中継される可能性が高くなった。3日、NHKがBSで生中継する方向で準備に入っていることを認めた。過去には松井秀喜氏(39=前ヤンキース)、松坂大輔投手(33=メッツ)、ダルビッシュ有投手(27=レンジャーズ)の同デビュー戦が生中継され、田中も注目度で名だたる先輩に肩を並べる。予想されるのは3月3日(日本時間同4日)のナショナルズ戦登板だ。

 田中のメジャーデビュー戦が、全国に生中継で届けられる可能性が高まった。NHKの局内関係者はオープン戦の同中継について「やる方向で準備をしています」とコメント。詳細は未定だが、過去の松井氏、松坂、ダルビッシュ同様に最初の勇姿がライブで映し出される方向となった。

 また民放テレビ局も同中継を検討しており、日本中の注目を集めることになる。キャンプインもしていなければ、登板日すら決まっていないが、中継が本格的に検討されるのは異例といえる。

 予想されるのは3月3日のナショナルズ戦だ。メジャーではシーズン同様に中4日または中5日でオープン戦登板を組むことが多く、12年にデビューしたダルビッシュも紅白戦を含め6回登板。サバシア、黒田に次ぐ先発3番手とみられる田中を同じ条件で照らし合わせると、フロリダ州タンパのキャンプ本拠地ジョージ・スタインブレナー・フィールドでの登板が浮かび上がる。試合開始は午後1時5分(日本時間同4日午前3時5分)だ。

 その後は、8日アストロズ戦の登板が予想される。同戦は開幕カードで、田中のシーズン最初の相手になる可能性が高い。分析もされるが、相手打者を分析するには格好の舞台だ。さらに13日のオリオールズ戦またはフィリーズ戦を経て、18日にはヤ軍の宿敵レッドソックス戦。独特の雰囲気を体験できる。

 さらに23日ブルージェイズ戦からオープン戦最終戦の29日マーリンズ戦となれば、6戦中5戦の本拠地登板が可能だ。慣れない異国だが、同じ傾斜のマウンドで実戦調整ができる利点もある。日本のテレビ局がすべての登板を生中継する可能性は高い。米国内では田中の実力を疑問視する声もある。日本のファンが画面に注ぐ熱視線が、田中の背中を押すに違いない。【今井貴久】

 ◆ヤンキース先発ローテメモ

 エースの左腕サバシアを筆頭に2番手黒田、3番手田中、4番手ノバまではほぼ確定。5番手はまだ決まっておらず、右肩故障で昨季1年メジャーで登板していないピネダが復活できればローテ入りが有力だ。キャンプでは3年目右腕フェルプスとワレン、2年目左腕ヌノがピネダと5番手枠を争うことになりそうだ。