ヤンキース田中将大投手(25)が21日(日本時間22日未明)、メジャーで初のフリー打撃に登板した。ブルペンで35球を投げると、正捕手マキャンと組んでマウンドへ。ジラルディ監督が背中越しに見守る中、マイナーの若手選手4人に、計25球を力強く投げ込んだ。直球、ツーシーム、勝負球のスプリット、スライダーと持ち球を一通り投じ、セットポジションからの投球も試した。この時期は「目慣らし」を兼ねるため、打者はほとんど振らなかったが、それでも4スイングで空振り1球、ファウル2球、ゴロが1つと、強い当たりは許さなかった。

 登板前日の20日はキャッチボール、ランニングなどの通常メニューと、軽めの守備練習で調整。これまではブルペンでの投球練習だったため、「打者が立つとマウンドからの景色が変わると思う。そういうところの調整にはなると思います」と、より実戦に近い調整を歓迎した。

 20日からはイチローら野手組も合流し、全体練習が始まった。田中は「ロッカー室がにぎやかになりましたね」と、本格的なキャンプインを実感。この日は野手と別グラウンドで練習メニューが組まれたため、同じ場所に立つことはなかったが、松井臨時コーチともクラブハウスで再会し「あいさつはさせていただきました」と話した。

 またヤ軍の地元紙ニューヨーク・デーリーニューズ電子版は20日、同コーチの最大の役割は田中の先生役であると報じ、ジラルディ監督が「松井はニューヨークも知っているし、投手が打者から聞く話は学ぶことが多いはず」と話したという。