<レンジャーズ3-2マリナーズ>◇16日(日本時間17日)◇グローブライフパーク

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)が機転を利かせた投球で試合を作った。ヘルナンデスとの投げ合いになったマリナーズ戦は2回に2失点。開幕からの連続無失点は16イニングで途絶えたが、3回以降はゼロに抑え、援護がなくても持ちこたえた。

 同地区のマ軍とは通算8度目の顔合わせ。対戦防御率は4・78と分が悪く、捕手チリーノスとは先発で初コンビだった。「真っすぐとスライダー(のサイン)しか出ていなかった」と2回の失点は両球種が狙われていたことを察知し、チリーノスに声を掛けて配球を軌道修正をした。

 3回以降は、速球を減らして変化球を多投。左打者を8人並べた打線に対して、チェンジアップとスプリットの緩急で攻めた。「配球を一気に変えましたし、相手もちょっと面食らった部分があると思う」。自身の登板中は2戦連続で援護点がなかったが、開幕から3試合連続でクオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以下)をクリアした。7回には、前回登板に続いてカーブで右手親指を切って流血も、この回を投げ抜いた。9回の逆転サヨナラ勝ちで、初黒星消滅がささやかなプレゼントになった。(アーリントン=佐藤直子通信員)