<レイズ2-10ヤンキース>◇17日(日本時間18日)◇トロピカーナフィールド

 マー君も興奮?

 ヤンキースがレイズ戦で球団史上24回目となる三重殺を完成させた。4-0の2回無死一、二塁で、三塁正面のゴロから「三-二-一」と軽快に転送し、ピンチを脱出。地区首位を堅守する5連勝につなげた。

 前日に8回2安打無失点で2勝目を挙げた田中将大投手(25)も、チーム全体のハイテンションに乗った。「かなり盛り上がってました。いい雰囲気でした」。田中やゴロを打たせることに定評のある黒田はこれまで三重殺に関わったことはない。マウンド上の左腕サバシアは5年間で3回目の「幸運」で「ラッキーだったし信じられない」と笑いが止まらなかった。開幕から調子の上がらなかった左腕エースが三重殺を機に好投。ローテーションが盤石になり始めた流れは、あとに続く黒田、田中にとっても、悪くない。(セントピーターズバーグ=四竈衛)<三重殺メモ>

 ◆珍事3回目

 三重殺に仕留めたサバシアは、10年4月22日(アスレチックス戦=打者スズキ)、13年4月12日(オリオールズ戦=打者マチャド)以来、登板中に3回記録。米記録会社の調査によれば、73年以降で三重殺を2回記録した投手は9人いるが、3回はいない。

 ◆打者は2回目

 三重殺となる三塁ゴロを打ったレ軍ロドリゲスは、11年8月16日(レッドソックス戦)でも同じ「三-二-一」で三重殺を記録。過去に打者で三重殺を2回記録したのは、チッパー・ジョーンズ(ブレーブス=96、01年)、トニー・グウィン(パドレス=91、95年)以来3人目。

 ◆初一塁で

 ヤ軍サイズモアは、この日初めて一塁手で出場。メジャー史上2人目となる一塁デビューで三重殺を記録。

 ◆初物ずくめ

 ヤ軍の新人ソラルテ三塁手は、野球人生で初めて三重殺に関わり、9回にメジャー初本塁打。