<ア地区シリーズ:レイズ1-5レンジャーズ>◇第5戦◇12日(日本時間13日)◇トロピカーナフィールド

 苦労の分だけ、抱き合うナインの喜びは大きかった。攻守にかみ合ったレンジャーズが全30球団で最後、球団史上初のリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。

 攻撃では果敢な走塁が光った。1回に一塁ゴロで二塁走者アンドラスが生還。6回も一塁ゴロ併殺崩れの間に二塁走者ゲレロが巨体を生かしたヘッドスライディングでホームへ。ワシントン監督は「ミスを逃さず、畳み掛けたい」と話していたが、ともに先発プライスの一塁ベースカバーが遅れたすきをついた。

 投げては先発リーが1失点完投。「こういう試合に投げるのが理想だったんだ」と燃えていた途中加入の左腕は第1戦に続き2けた11三振を奪い、レイズ打線を手玉にとった。シーズン中にチームが競売にかけられるごたごたを乗り越えたチームが、2連敗で迎えた敵地での第5戦で強い結束を示し、次の舞台への切符を勝ち取った。