ソフトバンク柳田悠岐外野手(26)に待望の1発が飛び出した。3回にロッテ石川の直球を流し打ち、左中間席にオープン戦1号となる2ラン。10打席ヒットがなかったが、これで目覚めた。スピードとパワーを併せ持つ男が、開幕を3番で迎えることが決定的となった。
柳田が目覚めた。3回表2死二塁で、石川の直球を強振した。打球は高く舞い上がり、センター方向に吹く5メートルの風に乗った。左中間席に飛び込む1号2ラン。かなり差し込まれていたが、パワーで運んだ。柳田らしい1発だった。
「しっかりとフォローが取れていた。(逆方向は)自分の持ち味だと思うので、いいバッティングだった」
フリー打撃では、いつも工藤監督を驚かせる。「左中間に放り込める選手はなかなかいない。外国人ぐらいだ」。驚異的なスイングスピードが、打球に強烈なスピンをかける。左中間へのアーチが柳田の魅力だ。
初回の併殺打で10打席ノーヒットだった。構えた時に重心が後ろに下がり、受けになっていた。その重心を真ん中に置き、立ち方を微調整した。藤井打撃コーチは「ボールが見やすくなったと思う」と話す。試合前には工藤監督から、「思い切って、振ってこい」とハッパをかけられていた。当たりが出ず、スイングが小さくなれば、柳田の持ち味は消えてしまう。本人ももちろん、分かっている。「いろいろ考えながら、試している。自分のスイングができるように」。前日7日は3三振に倒れたが、やはりフルスイングで復活した。
今季は紅白戦から4番起用もあったが、3日の阪神戦から3番に固定。工藤監督は「一番効率のいいところを探している段階」と話すが、走力を考慮すれば、3番で開幕を迎えることが決定的となった。今日9日からは日本代表に合流。大ブレークした昨年から、今年は真価を問われる年になる。「不安は常にあるが、やるしかないと思う。やれることをやるだけ」。7試合目の号砲で、柳田が開幕に向け、助走に入った。【田口真一郎】




