巨人ドラフト3位の高木勇人投手(25=三菱重工名古屋)が、オープン戦初先発で好投した。常時ストライクゾーンで勝負するけれん味のなさで、昨季日本一のソフトバンク打線を5回2失点に抑えた。「新成」を掲げるチームの開幕ローテ入りに前進した。

 1回無死満塁で4番の李大浩だった。縮こまるどころか、立ち上がりのピンチを歓迎した。2ボール1ストライクの4球目に、捕手相川がシュートを要求した。高木勇は「この場面でシュートか、と。すごい世界に入った、と思いました」と勇んだ。真っ向勝負を挑み、三ゴロ併殺で乗り越えた。3番手で登板し1回無失点の戸根千明投手(22=日大)とともに、開幕1軍入りはほぼ確実。それどころかスターターの6人に割って入る勢いだ。登板前から「武士みたいな感じがする」と買っていた原監督を「1歩1歩が歴史になる。勇気を持って前進している」とほれ直させた。