ソフトバンク大隣憲司投手(30)が11日、教育リーグ・阪神戦(鳴尾浜)に先発し、5回を1失点に抑えた。雪がちらつき、気温5度の厳しい気候のマウンドになった。立ち上がりは制球に苦しみ、初回に1安打1四球でピンチを招くと、犠飛で同点に追いつかれた。「1、2回はテンポがバラバラだった。3回から少し投げるテンポを速めて、修正した」。修正の効果が出たのか、3回以降は無安打で安定感が出た。

 前回3日阪神戦(丸亀)も雨の登板で、天候に恵まれていない。「相手も同じ条件なので、言い訳にならない」と自らの投球に集中した。テンポを意識し、昨年終盤に大活躍時の感覚がよみがえったという。「去年のようなベストの間合いが分かった。それが分かっただけでも、収穫。開幕までに投球スタイルを築けるようにしたい」。左腕は開幕ローテーションの中でも貴重な存在。大隣が調子を上げてきた。