オリックス金子千尋投手(31)が、今季開幕戦の27日西武戦(西武プリンスドーム)先発を回避することが決定的となった。19日、ほっともっと神戸で森脇浩司監督(54)と面談。昨年11月29日の内視鏡による右肘骨棘(こっきょく)除去手術の影響など、総合的に判断した上で、昨年まで2年連続で務めた開幕戦は無理せずに見送る方針でまとまったようだ。代役は来日3年目のディクソンが濃厚となった。

 金子は2月のキャンプ中にブルペン投球を開始。ここまで回復は順調だが、実戦登板はしていない。この日面談を終えた森脇監督は「状態とか状況を確認した。手術があったから、より慎重にやっていく必要がある。無理とか無茶はしたくない。野手と違って、いきなりポンと入ってきてというのはできない」と開幕戦回避をほのめかした。

 金子は2年前、キャンプ中に右前腕部円回内筋の炎症で離脱。オープン戦に登板せず、開幕戦直前のシート打撃登板のみで開幕投手を務めた。ただ、今回は手術明け。首脳陣は“ぶっつけ本番”は危険性が高いと考慮したようだ。高山投手コーチは「オープン戦最後の3連戦は投げません」と、今日20日からの阪神3連戦(京セラドーム大阪)でも金子の実戦復帰はないと明言した。

 シーズンを長い目で見た場合、無理して故障が再発してのエース離脱は何としても防ぎたい。開幕戦は回避の方向だが、関係者によると、今後は開幕2カード目(31日~4月2日)のソフトバンク戦に回る可能性が浮上。その際はまず来週のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(神戸第2)で調整登板を図ることになりそうだ。