27歳でプロ入りした日本ハム武田勝投手(36)が、節目の白星を積み上げた。オリックス戦に先発し、5回5安打2失点(自責1)。今季初勝利で、球団勝利数単独10位となる通算80勝目を手にした。「ホッとしています。1つ勝つことで次につながる。最低限の仕事はできたと思う」と、納得して振り返った。

 進化を証明した。同点に追いついてもらった直後の3回1死一、二塁のピンチ。糸井への2球目は、内角へ食い込むツーシーム。オフに習得した新球だった。「インコースを突かないと、相手のペースになる」。残像をすり込んで上体を起こし、最後は外角へのスライダーで二ゴロ併殺打に仕留めた。「ピンチでも投げられたのは自信になった」と胸を張った。

 79勝目は昨年の8月1日、中継ぎで挙げたものだった。昨季は勤続疲労もあって制球が安定せず、5月には登録抹消。厚沢投手コーチとも膝をつき合わせ、自ら中継ぎへの配置展開を切り出した。「どうすればチームのためになるか考えた」。信頼して起用してくれる首脳陣に、仲間に、迷惑をかけるのがつらかった。

 敬遠していた筋力トレーニングも精力的に行い、背水の覚悟で臨んだ今季、2度目の登板で結果を残した。試合数が減る都合上、今日6日には一度登録を抹消されるが、復活したベテラン左腕の存在は大きい。「ここからがスタート。またひとつひとつ積み重ねられればいい。もっと中継ぎを休ませられる投球をしていきたいです」。力強く、前を向いた。【本間翼】