広島はヤクルト戦で今季2度目の0封負けを喫し、リーグ最速タイの10敗となった。毎回のように走者を出しながら好機で1本が出ない。開幕から続く貧打をこの日も繰り返した。悔しさにうちひしがれる広島ナインの足取りは重い。それでも出航したばかりの広島緒方丸は、瀬戸内海を越えて広島で出直しを図る。
1点ビハインドの9回、広島打線は反発力を見せることなく、この日2度目の3者凡退で試合を終えた。6回と9回を除く7イニングで走者を出した。しかし1回2死一塁、3回2死一、二塁ではいずもロサリオが凡退。その後も2度得点圏に進めながら、三塁すら踏めなかった。8回1失点のエース前田を最後まで援護できず、今季2度目の0封負け。悔しさから緒方孝市監督(46)の唇は震えていた。「(いつもと)同じコメントになってしまうね。チャンスを作っても、あと1本が出ない」。リーグ最速10敗目を喫し、広島ナインは松山を後にする。
この日は石山に対し安部や松山ら左打者を起用。11日阪神戦のスタメンを軸に、会沢と石原が代わった捕手の打順を入れ替えた。開幕から15試合で14通り目。緒方監督が「真ん中を厚くして打つことを期待している」と、2試合ぶりに4番に起用したロサリオがブレーキとなった。走者を置いた3打席で凡退。「すごく重要な役割だと感じているし、理解している。塁にいる走者を本塁にかえせるようにやっていきたい」。試合後は敗戦の責任を感じながらも、明日以降の戦いへ前を向いた。
日替わり打線が続くが、結果に結びついていない。先発を援護できなかったのは、この日だけではない。開幕から15試合で先発投手がクオリティースタート(6回で自責3以内)を記録した試合は13度。しかし、チームは5勝に終わっている。勝ち星が伸びない要因は、リーグワーストの38得点の打線にある。この日は練習前に野手陣が緊急ミーティングを行ったが、実らなかった。
13日に松山へ移動したときの船内が大きく揺れたように、緒方丸はまだ安定していない。それでも船は出航したばかり。安定した航路を描くためにも、打線の復調は欠かせない。【前原淳】



