ビジター地獄から抜け出せない。中日が横浜で3連敗を喫し、3月31日以来のBクラスに転落した。20歳若松駿太投手-23歳桂依央利捕手の若手バッテリーに連敗ストップを託したが、試合序盤にDeNAの青い波にのみ込まれた。3-3の6回に2番手岡田俊哉投手(23)が勝ち越しを許した。今季は敵地で4カードすべて負け越しの2勝10敗。ナゴヤドームは5カードすべて勝ち越しての12勝3敗。極端な内弁慶ぶりだ。

 マウンドの若松も、マスクをかぶる桂も冷静さを欠いていた。3点の援護をもらった2回。1死満塁から石川への2球目がワンバウンドして桂の股間をすり抜けた。痛恨の暴投で1点を献上。3回には桂が平凡なファウルフライを落球するなど、度重なるバッテリーエラーでパニックに。4回途中にそろって交代した。

 谷繁元信兼任監督(44)は厳しい表情だった。「ミスはあるんですよ。ただ、油断だったり、周りの状況が見えていなかったり。そういうのは無くしていかないと」。2軍落ちが決まった若松は「全然、腕が振れていなかった。僕の方がテンポを悪くした」と謝罪。桂は「自分のミスでこういう形になった」と悔しさをにじませた。

 明日28日からは5カード目のビジターとして東京ドームに乗り込む巨人3連戦。指揮官は「今は耐えるとき」と語気を強めた。右肘痛で2軍調整のルナを最短29日に出場選手登録する見込み。右肘を痛めて4試合ベンチスタートの平田もスタメン復帰する予定だ。チーム一丸で内弁慶を返上する。【桝井聡】