広島黒田博樹投手(40)が5月1日ヤクルト戦(神宮)で復帰後初のナイターに挑む。ここまではすべてデーゲームに登板し3勝1敗。DeNA戦(マツダスタジアム)が行われる今日28日から生活リズムをナイター仕様にし、準備を整える。神宮は改装が進み雰囲気も変わっているが、適応能力で対応。フライデーナイトに黒田が立ちはだかる。

 最高気温は23度まで上がった。マツダスタジアムを訪れた黒田も汗をぬぐう。昼は暑さを感じる季節になってきた。「もっと暑くなりますよ。こんなもんじゃない」。黒田は日差しをまぶしそうにしながら、そう言った。これまでの5試合はいずれもデーゲーム。大粒の汗をかく黒田がいた。

 「どっちが(好き)とかはないですけどね。絶対どっちかだけというわけにもいかないですし。それにアメリカでも暑いところはむちゃくちゃ暑いですから」

 次回登板は中5日で5月1日のヤクルト戦が予想される。日本でのナイター登板は07年9月27日ヤクルト戦以来だ。キャンプに合流後から常に昼黒田として行動してきた。「生活リズムとしては変わってくると思います。今でも起きる時間は早いですし」。今日28日からのナイターで、少しずつ夜黒田の習慣に慣らせていく。

 一方を苦手にする投手も多いが、そこは黒田だ。変わらぬ勝率を誇る。日本では現在までデーゲームでは50試合に登板し23勝10敗、防御率3・64。そしてナイターでは226試合に登板して83勝80敗、防御率3・68。勝率に違いこそあれ「一緒です」とうなずくように防御率は安定している。

 当然のことながら神宮での登板も07年7月24日以来と久しぶりだ。人工芝も2度張り替えられ、スコアボードも新調、グラウンドも拡張された。それでも「行ってみてからですね」と、オン・ザ・マウンドの心構えは変わらない。どんな環境でも、ベストを尽くすだけなのだ。

 1日の登板後は中6日の間隔で登板を続けるとみられる。暑い広島の昼に投げないこともプラスに「フライデーナイト黒田」が涼しい風を運んでくれるはずだ。逆襲の5月は黒田から始まる。【池本泰尚】