エースも、キャプテン離脱の危機を救えなかった。巨人菅野智之投手(25)が中日5回戦で先発するも、5回で今季ワーストの4失点でKOされた。4番で主将の坂本勇人内野手(26)が、左ふくらはぎの張りで1軍登録を抹消された。チームに漂った嫌なムードを振り払う投球はできず、中盤に失点を重ねて主導権を握られた。チームの連勝も2でストップした。

 打撃用手袋をつけたまま、菅野が鬼のような形相でベンチに座っていた。5回裏、打席に向かう準備をしていたところ代打を告げられた。今季最短となる5回での降板が決まると、表情を厳しくした。「まだ投げたかったですけど、4点目をやってしまったので」。今季ワーストの4失点を許した自分を責めた。

 エースだからこそ、何とかしたかった。主将の坂本離脱に、試合前からチームに緊張感が走った。川相ヘッドコーチは「今は何も言えません」と話すなど、いつもとは違う、ピリピリとしたムードが漂っていた。

 常々、菅野は「開幕も任せてもらいましたし、立場というのをしっかり理解してマウンドに上がる」と意識している。阿部、内海、相川、亀井ら主力も離脱中。非常事態のチームを勝利で活気づけようと、初回から速球で押し込んでいった。だが、中日打線に2巡目につかまった。「(調子は)悪くはなかったけど、結果がすべてです。(坂本離脱は)それはそれで、自分のやることは変わらなかったです」と、唇をかんだ。

 4番中井は2打席凡退で、失策もして途中交代となった。原監督は「(中井は)少し硬いというか、ちょっと荷が重かった感じがしますが、いい経験になったと思う」。ヤクルトも敗れ同率首位は変わらないが、今日30日からも主将抜きの戦いが続く。左太もも裏の肉離れで2軍調整中だった大田が、松本哲に代わって1軍に今季初昇格する見込みだ。同監督は「全員でカバーする。全員がリーダー意識を持って戦うことが、僕は正しいと思います」。結束力で、キャプテン離脱の危機を乗り越えるよう求めた。【浜本卓也】

 ▼菅野が3日阪神戦、9日広島戦に次いで今季3敗目。3敗目を記録したのは1年目の13年が8月4日阪神戦、14年は6月21日ソフトバンク戦だったが、今季はチーム27試合目、4月中に3敗。これまで月間2敗は13年8、9月、14年5、7月と4度あった菅野だが、月間3敗はプロ入り初。