ソフトバンク今宮健太内野手(23)の1番起用が継続されることが4月30日、分かった。工藤公康監督(51)は相手投手が嫌がる打線のキーマンに、2番中村晃を挙げているが、その分、1番打者が力不足になる。前日29日の日本ハム戦では今季初めて今宮を1番起用するなど打順をテコ入れし、連敗を脱出した。工藤監督は「打順が人を育てる」という信念を持っており、今宮をリードオフマンに育成する方針だ。

 リスクは承知の上だ。打率1割6分5厘、出塁率1割9分5厘とデータを見れば、適任とは言えない。この日、行われた指名練習で、工藤監督は「侍ジャパンにも選ばれる選手だ。例えば、投手でも相性が良いというが、それならずっと勝つはず。そのデータはどこで区切るの?」と言った。マイナスなデータを打破し、成長を促す。就任以来、勝利だけでなく、育成にもこだわる。今宮の伸びしろに賭けてみる考えだ。