エースが約1カ月ぶりの連勝をもたらした。広島前田健太投手(27)が1回に10点、3回までに13点と超大量援護をバックに7回4安打無失点の好投で3勝目を挙げた。投球だけでなく、守備や走塁でも勝利に貢献。投打がかみ合い、5カードぶりの勝ち越しを決めた。こいのぼりが舞った、5月5日のマツダスタジアム。野球ファンの子どもたちに夢を与えた。
大量得点差を背に、前田が躍動した。さらに好守備に好走塁。これぞマエケンというプレーで、今季最多3万1789万人のファンを沸かせた。
「投げるだけでなく、守備も打撃も走塁も全て大事。いい投手を目指すよりも、いい野球選手になりたい。全て極めたい」
立ち上がりから快投した。1回2死から連打を浴びるも、フランシスコを空振り三振に切った。直後に味方が10得点。1回に5得点をもらった前回登板は、自身最多の11安打を浴びた。「大量援護をもらったので、自分がしっかり試合を締めないといけないと思った。いいテンポで打ち取っていくことを考えた」。2回以降は、ストライク先行の投球でアウトを積み重ねた。7回まで投げ抜き、94球でお役御免となった。
大量点差から打撃では魅せることができなかったが、走守で魅せた。1回先頭金城の投手左へ飛んだ打球に素早く反応。ゴールデングラブ賞4度の守備力で出塁を許さなかった。四球で出塁した1回の攻撃では、田中の中前打で二塁から一気に本塁を突いた。
こどもの日に多くの少年少女が詰めかけた。小学3年生で野球を始めた前田も、イチローや桑田らに憧れた。この日の前田の姿はきっと、子どもたちの思い出となったはずだ。恒例となったお立ち台の直筆Tシャツには、元気に泳ぐこいのぼりを描いた。
チームは4月11日以来の連勝。前田も最速150キロを計測するなど、今季2度目の無失点で終えた。「状態は良かった。暖かくなって体も動いてきたので、これからですね」。コイの季節、到来だ。【前原淳】



