被弾王の称号をたたきかえす! 広島大瀬良大地投手(23)が明日20日中日戦(豊橋)の先発に向けてマツダスタジアムで調整した。今季は好投しながらも白星に恵まれない登板が続く。豊橋市民球場は外野が狭く打者有利でもあり、昨季リーグワーストタイの被本塁打の右腕は警戒を高めた。多彩な球種を駆使して恐竜退治へ、本塁打は許さない。

 勝ち星が伸びない現状にも、冷静さを保つ。広島先発陣は順調に白星を積み上げる。3勝の前田ら先発4投手が汗を流す隣で、1勝にとどまる大瀬良は黙々とメニューを消化した。「前回登板でたとえ勝ち投手になっていても、次回勝ちたいという気持ちは変わらない。自分の球を投げて抑えていければ」。前回13日巨人戦で7回1失点の好投も、4敗目。それでも防御率2・18の安定感が、右腕の自信となっている。

 明日は自身2度目の地方球場での登板となる。豊橋市民球場は両翼93メートル、中堅115メートルと狭い。広島は昨年まで2年連続して同球場で中日と対戦。一昨季は3本塁打、昨季は2本塁打が飛び出した。大瀬良は昨季リーグワーストタイの20被本塁打を記録した。今季は2戦連続被弾でリーグ10位の3本塁打を許している。内訳は先制満塁弾、同点弾、決勝弾…手痛い1発が目立つ。「高さだけに注意して、あとは打者の特徴を見たい。ツボを外して投げたい」。警戒心を高めるながら、これまでの投球を貫くつもりだ。

 今季1勝も、2年目のジンクスは感じられない。大瀬良は「昨季終盤は感じることはあったけど、今季(2年目のジンクスを)感じることはない。バッティングカウントになっても、いろんな球種を投げられるようになったので、打者も絞りづらいんじゃないかなと思う」と胸を張る。オフにフォークとツーシームを習得。スラーブ(カーブのように球速が遅いスライダー)も解禁した。対戦相手のデータ収集が大瀬良の進化に追いついていない。

 九州共立大4年間では、各地の球場で転戦してきた。広島は昨年6月9日、呉でのオリックス戦に敗れて以降、地方球場で7連敗中。そんなデータも「地方大学出身ですから」と笑い飛ばす大瀬良には無関係だ。雑草魂ではい上がってきた右腕が、3試合ぶりのノーアーチ投球で、豊橋で笑う。【前原淳】