自分たちで乗り越えるしかない。広島が接戦で敗れ最下位に転落した。9安打2得点で9残塁。尻上がりに調子を上げたエース前田を援護できず、今季17度目の1点差負けで借金は5になった。地方球場ではこれで昨季から9連敗。今日20日の豊橋での試合を含め、今季もまだ5試合残っている。浜松におみやげを残して、コイは昇っていくしかない。

 世界的な楽器の生産地、静岡・浜松。ここに来ても、コイのバットは快音を奏でることは出来なかった。湿度70%のじめじめ感は、もやしの乗ったギョーザとビールには最高だったが、文字通りバットを湿らせたか。好機に1本が出ず、今季17度目の1点差負けを喫した。打開策はみんなが見つけるしかない。緒方監督は表情を変えず、言葉を紡いだ。

 「こういう展開がずっと続いている。自分たちで乗り越えないといけない。自分たちで(打開策を)探していかないと」

 主砲が戻っても、流れは変わらなかった。左手の負傷で代打出場が続いていた新井が、9日阪神戦(甲子園)以来8試合ぶりに「4番一塁」で出場した。4日から記録した6連勝では打線をけん引してきた男の復帰。だが2四球を選んだものの無安打に終わり「(ケガは)大丈夫。明日も試合がある。勝てるようにしっかり集中します」と言葉少なだった。

 日本初の航空自衛隊基地、曲芸飛行を見せる「ブルーインパルス」、ブラウン管テレビ…。数々の発祥の地である浜松でも、コイは発症した“地方病”を克服できなかった。今季は松山、前橋、宇都宮、浜松と地方球場で4連敗。昨季から数えると9連敗となった。今日20日の豊橋での試合を含め、今季もあと5試合、地方での試合が残っている。嫌なデータは早めに克服しておきたい。

 昨季の1点差負けは18度。今季41試合目にしてすでにリーチを懸けてしまった。とはいえ、安打が出ていないわけではない。少しのきっかけで、また連勝街道を突き進めるはずだ。浜松のマスコットキャラクターは「出世大名家康くん」。出世運を授けてくれる能力があるという。打開策はきっと見つかる。【池本泰尚】