あるぞナゴヤドーム! 中日はマツダスタジアムでの広島戦が雨天中止。谷繁元信兼任監督(44)の5試合ぶり先発が発表されていた。出れば通算3016試合目で、野村克也の出場試合プロ野球記録に王手をかけるはずだった。

 「仕方ない。天気には勝てません。これは(出場に)カウントされないので、また頑張りますよ」と笑顔で球場を後にした。ただ、大記録を待ち望む地元名古屋のファンにとっては中止は朗報かもしれない。

 24日からは神宮でヤクルト3連戦。28日からはナゴヤドームで阪神との2連戦が控える。そこでのタイ記録、または新記録の可能性が出てきたのだ。

 地元達成は1度はついえたかに思えた。当初は10日~15日にあったナゴヤドーム5試合で到達するペースだったが、2年目捕手の桂が活躍。主力捕手に成長したことで兼任監督の出番は激減していた。

 広島は監督の出身地。知人らに雄姿を見せるチャンスでもあった。ただ、ここ2試合は田島、又吉がフル回転し、ブルペンに負担がかかっていた。中止でいい休養になる。「そこの部分ではよかったかもね」。近づく大偉業より、チームのゲームプランが頭を占めているようだった。【柏原誠】