首位を走るソフトバンクが、工藤流の操縦法で夏場の激戦を乗り越える。前日26日のオリックス戦は最終回に同点に追いついた後も、登板過多のサファテを起用せず、休養を与えた。選手のコンディション維持を大事にするだけに、目先にこだわらず、大きな故障を避けたい考えだ。それは守護神だけではない。強力打線を編成する主力打者も用心深く見守っている。

 楽天戦に備え、秋田での練習を見守った工藤公康監督(52)は「出られる状態なのに、無理に休ませることはないが、6連戦が続けば考える。疲れが取れないならね。体調面は一番、気にしている」と話した。

 雨天中止の影響で、9月は27試合もある。「現役時代を考えれば、夏場を過ぎた後にケガをする。昼夜で気温の変化も出てくるから」。夏場を乗り越えても油断はできない。シーズン終盤まで、細心の注意を払いながら、選手の体調管理に力を注ぐ。

 ◆26日オリックス戦 9回に1点差を追いつき延長戦へ。先発寺原が7回、森が2回、延長10回は五十嵐とつないだ。11回は森福が打ち込まれ4失点。連勝が5で止まった。サファテは後半戦4戦すべて登板しており、試合後の工藤監督は「ブルペンに入れるつもりはなかった。休まさないと、1週間や10日ではすまなくなる」と説明した。