楽天田代富雄打撃コーチ(61)が30日、楽天を退団した。打撃不振の責任を取り、球団へ辞意を伝え、了承された。

 チーム打率、得点ともにリーグ最下位。球団は29日夜、草野大輔2軍打撃コーチ(38)との配置転換を要請。しかし、昨年慰留された際の星野仙一シニアアドバイザー(SA=68)との約束が果たせなくなると固辞した。30日朝、同コーチは「身を引くことにした」と球団に辞意を申し入れた。草野2軍打撃コーチが昇格し、平石1軍打撃コーチとの2人体制となる。

 田代コーチは昨年9月にも辞意を表明したが、星野SAから「デーブを支えてほしい」と強く慰留されて翻意した。今回の退団は、2軍降格への不満ではなく、配置転換では星野SAとの約束を果たせないという考えから、退団という結論に至った模様。同コーチはコボスタ宮城を訪れ「選手がついて来てくれたから日本一の喜びを味わうことができた。感謝しかない」と話し、楽天を去った。