鷹の絶対的守護神デニス・サファテ投手(34)が29イニング連続奪三振のプロ野球新記録をマークした。1点差の9回に登場。1死から秋山、脇谷から連続三振を奪った。リーグ単独トップに立つ27セーブ目で締め、チームは5連勝。貯金は今季最多の30。4日からの直接対決を前に2位日本ハムと今季最大の8・5ゲーム差とし、最短で5日にも優勝マジックが点灯する。

 新記録はパ・リーグ首位打者の秋山から奪った。1点差の9回に登板。1死後、サファテは秋山を2球で追い込むと最後は152キロ高めで空振り三振。5球すべて150キロを超える直球でねじ伏せた。続く脇谷はカーブで見逃し三振。チームに30個目の貯金をもたらした。

 この3連戦3連投。「正直に言えば三振より3球で3アウトの方がいいんだけどね。三振は調子がいい証拠。ストライク先行で有利なカウントにすれば、難しいことではない」と、三振に対する考えを示した。

 この日で27セーブ目。今季は44試合に登板し5失点しているが、セーブがつく場面ではいまだに無失点の安定感を誇る。工藤監督は「彼がいる、いないで1イニングを消せるというのがある。(新記録)おめでとうございます。記録があると励みになるから」と祝福した。

 西武から移籍してきた昨年は64試合で7勝1敗37セーブをマークし日本一に貢献した。今年もここまで3勝0敗27セーブと絶対的守護神の座は揺るぎない。「理由は分からないけれど、こういうタフな仕事を自分で好んでやっている。嫌いでやっていたら、すぐ(他の選手に)取られる。楽しんでやっているよ」。チームから信頼されて9回に送り出されることを意気に感じている。今季が2年契約の最終年だが、首脳陣の期待に応え続けている。

 明日4日からは地元ヤフオクドームで2位日本ハムとの3連戦。最短で優勝マジックは5日にも点灯する。圧倒的な強さでパ・リーグを独走する工藤野球の9回には、サファテが仁王立ちし続けている。【石橋隆雄】

 ▼サファテが9回に2三振を奪い、5月8日楽天戦の9回から29イニング連続で奪三振を記録。02年7月21日~8月12日張誌家(西武)の28イニングを抜いて連続イニング奪三振のプロ野球新記録をマークした。

 ▼ソフトバンクは貯金を30の大台に乗せ、早ければ5日にも優勝マジックが点灯する。4、5日の日本ハム戦に○○でM38、○△でM39が出る。ソフトバンクの貯金30以上は、11年以来13度目。11年は87試合目に貯金30を記録し、最大43まで増やした。