最下位オリックスに悪夢が襲った。今度はエース金子千尋投手(31)にアクシデントだ。1点リードの4回。同点とされてなお無死二塁で藤田に初球を投じると、突然ベンチに下がった。49球で降板。右肩に違和感が発生していた。緊急登板の白仁田が打たれ、この回4失点で逆転。反撃も及ばなかった。

 金子はアイシングを施し試合終了までベンチにとどまった。「投げても迷惑がかかると思った。肩のことは何とも言えない。気になってはいた」。前回8月25日楽天戦は白星を挙げたものの7回94球で降板。この時から軽い張りがあったようだ。今回への調整は「いつも以上に気にしながらやっていた」と明かした。

 今日2日にも病院で検査を受ける。首脳陣は出場選手登録の抹消を即断した。福良監督代行は「ちょっと心配だね。検査してみないと分からない。痛いね」。現時点で戦列復帰の見通しは不透明な状態だ。

 昨年の右肘手術の影響で開幕に出遅れたが、5月の復帰からここまで7勝。大逆転でのCS出場へは欠かせない右腕の離脱は、まさに泣きっ面に蜂だ。今季5度目の5連敗。最下位脱出に失敗し、3位西武とは10ゲーム差に広がった。オリックスに「終戦」の2文字が迫っている。【大池和幸】