静岡産大が常葉大浜松を下し、開幕から引き分けを挟んで6連勝とした。今年県内で無敗だったプロ注目右腕の岡田圭市(4年)から初回に3点を奪うと、4回で引きずり降ろした。投げては武田良が7回途中まで3安打1失点と試合をつくった。

 静岡産大が無敗の牙城を崩した。岡田とは第2週第1日に対戦し、押し出しで今年初の自責点をつけたが、この日は適時打が出た。初回2死満塁で、奥田涼太主将が打席に入る。「変化球が多くてあまり調子がよいようには見えなかった」。フルカウントとなり直球に的を絞った。「内角にきた。振り負けないようにした」という打球は一塁後方にぽとりと落ちる2点打となった。さらに重盗で加点した。

 4回には1死三塁から、岡田の暴投で追加点を挙げた。今春は静岡大に1失点、東海大会での中京学院大(岐阜)に1失点と計2失点だった岡田から、1イニングだけで3点をあげた。高柳信英監督(62)は「3点がでかかったね」と笑顔だった。

 武田も役割を果たした。岡田同様の変則右腕は「できすぎなくらい」と笑った。気持ちで逃げないことを心がけ、普段はインステップの踏みだしを真っすぐに変えたという。当初は7日に予定されていた第3戦で登板予定だったが「そのころは風邪気味で(笑い)。今はだいぶよくなりました」と日程変更もプラスに働いた。

 静岡産大は次週が空き週になる。残すは3カード。奥田は「目標の東海大会に1歩近づいたかな」と話した。無敗Vに向けても折り返し点まできた。【加納慎也】