DeNA高橋尚成投手(40)が18日、横浜市内の球団事務所で引退会見を行った。会見の冒頭で「現役生活16年という長い野球生活を全うすることができました」と晴れ晴れした表情で話した。99年ドラフト1位で巨人に入団、09年オフに海外FA権を行使し、大リーグのメッツに移籍。米国では4球団を渡り歩くなど、日米16年間のプロ野球生活に終止符を打った。

 後輩に浴びた1発が引退を決断させた。「中継ぎとして登板した最後の広島戦で新井に本塁打を打たれて、これで引退だなと覚悟した」。8月16日の広島戦で、駒大の1年後輩の新井に本塁打を浴びたのが最後のひと押しになった。また、同大の大先輩の中畑監督に対しては「監督の熱い言葉が常に気持ちを前に向けてくれた」と感謝。「監督を男にできなかったことが、すごく悔しい」と無念さをのぞかせた。

 横浜スタジアムで古巣の巨人と対戦する10月2日に引退セレモニーが予定されている。今後については指導者としてのセカンドキャリアも視野に入れた。「次世代にも高橋尚成みたいな、はちゃめちゃな投手が出てくればいいなと思うし、指導者になっていきたい気持ちはある」と将来を見据えた。【為田聡史】