東北福祉大は8回コールドで東北学院大との3戦勝負を制し、8勝1敗の勝ち点4で、首位に並んだ。ソロ本塁打3本で主導権を握り、4投手の継投で逃げ切った。優勝をかけて、同じく勝ち点4の仙台大と最終週(10日~)で対戦する。

 東北福祉大が、3年生右打者トリオの豪快な1発攻勢で、2戦連続のコールド勝ちを決めた。2回表。まずは6番高山良介(作新学院)が左翼越えに先制ソロ弾をたたき込み、続く7番井沢凌一朗(龍谷大平安)がアベックソロ。4回には、この回先頭の4番長坂拳弥(健大高崎)が左翼にとどめの1発を放ち、3-0とリードを広げた。

 リーグ初本塁打の高山は「自分のタイミングで打てた」としてやったり。大塚光二監督(48)は「ホームランは計算していなかったが、先制点を取れたのは大きい」とたたえた。

 「個人タイトルは二の次」と、勝利最優先の選手起用を徹底する新体制下で、今季ともに2号本塁打の井沢と長坂は「3本以上」が対象になるリーグ本塁打王に王手をかけた。井沢は「絶対に取りたい。あと1本」と最終節での仙台大エース熊原健人(4年=柴田)との対決を心待ちにした。

 今秋リーグ前、新型の打撃マシン2台を導入。全員が球速150キロで打撃練習してきた。2季ぶりの優勝がかかる仙台大との大一番を前に、大塚監督は「ストレート系のボールに振り負けないように。熊原君のボールを打たなければならないので」と話し、さらに「小技ではなく正攻法でいく」。首位決戦を力で制する構えを示した。【佐々木雄高】