目指すは「小林2世」-。阪神からドラフト5位指名を受けた帝京大・青柳晃洋投手(21)が25日、神奈川県津久井郡の同校野球部寮で、球団の指名あいさつを受けた。目標に掲げたのは、かつて巨人キラーとして阪神で活躍した小林繁さん(享年57)だ。

 「プロに入れたんだという実感が湧いてきた。(目標は)小林繁投手。自分も巨人キラーと呼ばれるようになりたい」

 同期の野球部員と考えて名付けた「クオータースロー」と称するアンダー気味のサイド投法は、確かに小林氏を思い起こさせる。「(小林さんの映像も)何度か拝見しました。右バッターに対してのボールだったりを見ました」と“先輩”の投球を見て、研究していたことも明かした。

 「自信があるのが外に逃げるスライダー。真っすぐ押しの投球スタイル。伝統の一戦は大々的に取り上げられる試合なので。いい右バッターと勝負したい。坂本さんだったり長野さんだったり」

 チームは今季巨人戦で9勝16敗。V逸の要因になるほど大きく負け越した。最速144キロの直球とスライダーを武器に、宿敵を手玉に取るイメージはすでに出来ている。

 「新人王であったり、主となるタイトルを取れる投手になりたい」。

 小林氏は沢村賞を2度獲得し、タイガースのエースとして君臨。横浜生まれのサイドハンドは「小林2世」となるべく、大投手の背中を追う。【梶本長之】

 ◆青柳晃洋(あおやぎ・こうよう)1993年(平5)12月11日、神奈川県生まれ。小5より寺尾ドルフィンズで野球を始め、生麦中では3番手投手。川崎工科時代は甲子園出場経験なし。大学3年時に右肘を手術したが、大学4年秋でリーグ最多の6勝を挙げる。50メートル走6秒8。遠投110メートル。家族は母と兄。181センチ、79キロ。右投げ右打ち。