台湾みやげは無駄にせず、来年開幕まで突っ走る。台湾で20日まで行われていたアジアウインターリーグを終えた中日高橋周平内野手(21)が21日、他の4選手とともに中部国際空港に帰国。シーズン中から取り組んできた打撃の感触を維持するため、今後もバットを振り続ける考えだ。

 我慢の日々だった。打率2割5分4厘、2本塁打というと成績だったが、自らに課したテーマを優先した。「いい経験でした。今までやってきたことを変えずにやろうと。今までは結果に左右されてきた。結果に左右されないように、自分の形を試合の中でやれるようにしてきた」

 秋季キャンプ後の貴重な実戦機会。打撃フォームや投球に対する考え方など課題を貫いた。結果がほしくなる中で我慢できたことが収穫だった。

 シーズン、秋季キャンプから休みなしで突っ走ってきた。例年と「全然違う」オフで意識は高まった。バットは置かない。ナゴヤ球場の室内マシンなどを使い、シーズンモードを維持したままキャンプに臨む。

 三塁争いは森野が本格参戦する。大本命の先輩に正面からぶつかる。台湾でつかんだ感触は「多少あります」とうなずいた。「この経験をプラスにしないといけない。レギュラーをとるという気持ちでやっている。自分のことをやるだけです」。勝負の5年目へ、立ち止まるつもりはない。【柏原誠】