ソフトバンク工藤公康監督(52)が野球殿堂入りを果たした。資格1年目での殿堂入りはスタルヒン氏、王氏、野茂氏以来4人目となる。

 記者会見に臨んだ工藤監督は「1人で野球界を生きていくことはできない。育ててくれた監督、コーチ、家族を含め、みんなのおかげです」と周囲に感謝の気持ちを表した。

 実働29年の現役生活を振り返り、86年に広島と対戦した日本シリーズ第8戦を一番の思い出に挙げた。1点リードの8回から登板し、緊張で制球が定まらなかった。「野球をやって、初めて足が震えて、頭が真っ白になった。『なんで、オレがここに…』と思った」。それでも2回を無失点に抑え、胴上げ投手になった。昨年は就任1年目でチームを日本一に導き、現役時代に続き、正力松太郎賞を受賞。殿堂入りの投票でも258票を集め、当選必要数の253票を上回った。