レギュラーへ、がぶり寄りだ! ソフトバンク本多雄一内野手(31)と細川亨捕手(36)が22日、佐賀・嬉野温泉で自主トレを公開し、初場所で優勝争いする大関琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)からの刺激を胸に、定位置奪取を誓った。

 本多はプロ3年目の08年から琴奨菊と親交のある間柄。「大関の取組が今の元気の源。横綱3人を倒したし、自分も同じ気持ち。去年ケガした時も激励メールをくれた。人としての優しさが伝わってくる。優勝してもらいたい」と目を輝かせた。

 昨季は右足のケガもあって二塁の定位置を失った。それだけに、今年に懸ける思いは強い。嬉野自主トレでは、上半身主導だった打撃フォームを下半身主導に改良中。「今年は打たないと使ってもらえない。選球眼をしっかりして、出塁率を上げていくのが役割。3割、50盗塁、出塁率3割7分以上いきたい」と目標も高い。

 琴奨菊と会えるのは九州場所が行われる11月。日本シリーズ直後でもあり「1年間終わった時に、お互い良かったと言えるようにしたい。負けられないと思っている」と、大関からの刺激を胸に、今季に挑む。

 細川も昨年11月の九州場所前に琴奨菊とちゃんこを食べた際に、バーベルの重りを使った体幹トレーニングを伝授され、自主トレで続けてきた。円状の10キロの重りに鎖をつけ、両足で踏ん張りながらハンマー投げのようにぐるぐると回す練習法。「琴奨菊も体幹がしっかりしていて、その上(の筋肉)は柔らかい。通ずるものがある」と、キャンプでも続ける予定だ。昨季は打率1割1分6厘に終わっただけに「今年は10本打って、バットでも貢献したい」と燃えている。

 18日には、細川のトレーニング風景を動画で撮影して送り、電話で激励し合ったという2人。琴奨菊に負けじと定位置を争うライバルを倒し、レギュラーの座に返り咲く。【福岡吉央】