元プロ野球選手の清原和博容疑者(48)が覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕された事件で、清原容疑者とみられる男の目撃情報が群馬県南部で複数あることが、11日までに明らかになった。警視庁では、同容疑者が月に2、3回、群馬県内で覚せい剤を入手していたとみて調べている。これまでに群馬県の裏社会に詳しい関係者からは、県内在住の大物女密売人のルートで覚せい剤を入手していたとの証言も出ていた。

 「清原容疑者が、ある家に出入りしていたという話を知人に聞きました」。群馬県南部の町で自営業を営む男性は、日刊スポーツの取材にこう答えた。時期ははっきりしないが、この男性の知人が、町内にある女性宅を訪れたところ、清原容疑者とみられる男がいたという。

 男性はさらに「今回の報道で、入手先が群馬県と聞いて、ピンときた。清原容疑者本人が来ていたとしても、全くおかしくないから」と話す。男性によると「(その家に住む女性は)何十年も前から覚せい剤に関わりがあり、何度も逮捕されたこともあると聞いた」と明かした。

 清原容疑者の逮捕から9日が経過。警視庁では、いぜんとして本人が口を閉ざす、覚せい剤の入手ルートを調べている。捜査関係者によると、清原容疑者はこれまで、群馬県や栃木県に車で向かった後、東京都内のホテルに入る行動を繰り返していた。月に2、3回は群馬県に通っていたとの情報もある。

 清原容疑者とみられる男が訪れていたという女性宅の周辺でも、複数の目撃談が得られた。近くの会社関係者は「うちの従業員が、昨年9月上旬、近くのスーパー店内で清原容疑者を見たと言っていた。その時は、『いるはずがない』と会社で話していたが、ニュースを見て、本当だったのかもしれない」と話した。一方、あるコンビニエンスストアの店員も「人違いかもしれないが、昨年の10月ごろの深夜、高級車から(清原容疑者に)よく似た男が降りてきて、飲料や10冊くらいの成人雑誌を買って行きました。その後も、2回ほど来た」と明かした。

 清原容疑者をめぐってはすでに、群馬県の「シャブ御殿」と呼ばれる家に住む、通称「シャブばばあ」と言われる女密売人のルートで覚せい剤を入手していたとの証言が、県内の関係者から出ていた。