覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで2日夜に現行犯逮捕された元プロ野球選手清原和博容疑者(48=東京都港区)が、覚せい剤を受け取った状況について供述を始めたことが12日、警視庁への取材で分かった。ただ、入手先については明かしていないという。逮捕前々日の1月31日夜に栃木県のコンビニで清原容疑者が目撃されていたとの情報も浮上した。東京地裁は清原容疑者の勾留を、23日まで延長した。

 入手ルートの供述を拒んできた清原容疑者が、徐々に話し始めた。警視庁によると、清原容疑者は調べに対し、下を向いていることが多いが、覚せい剤を受け取った状況については、説明を始めたという。これまでは「入手先についてしゃべるつもりはない」とかたくなだった。ただ、誰から入手したのかとの尋問には依然、黙り込むという。

 警視庁は2日の家宅捜索時に押収した携帯電話4台などの通信記録を解析、入手経路を調べる。東京地裁はこの日、勾留を14日から10日間延長すると決定した。

 警視庁は、逮捕前の清原容疑者の行動について、逮捕前日の1日に群馬県方面に行っていたことを確認している。過去にも複数回、群馬や栃木に行った後に都内のホテルに入るという行動を繰り返しており、警視庁は清原容疑者が、北関東で密売人と接触していたとみている。

 群馬方面に行っていたという1日以前の清原容疑者の目撃情報も浮上した。日本テレビは12日、先月31日夜に、栃木県内のコンビニで清原容疑者が目撃されていたと報じた。このコンビニ関係者は同日、日刊スポーツの取材に「運営会社に聞いてほしい」と回答。運営会社の広報担当者は「事件になっており、お答えは差し控えたい」と話した。

 このコンビニは群馬県との県境に近い幹線道路沿いにある。駐車場は大型トラックも止められる広さで、駐車している車は、栃木ナンバーに加えて群馬ナンバーも交じる。幹線道路の周辺に水田が広がり、工場なども点在。街灯のない農道は、夜になると真っ暗になる。

 清原容疑者をめぐっては、群馬県南部の「シャブ御殿」と呼ばれる家に住む、通称「シャブばばあ」といわれる女密売人のルートで覚せい剤を定期的に入手していたとの証言が、県内の関係者から出ていた。受け渡しにはラブホテルを使っていたとの情報もある。