天敵攻略の立役者になる! 阪神高山俊外野手(22)が平常心で巨人ポレダ打ちを目指す。開幕からここまで全試合1番左翼でスタメンのルーキーは、今日5日からの巨人3連戦でも1番左翼出場が決定的。切り込み隊長として、宿敵との首位攻防第1ラウンドで躍動する。

 「巨人戦だからと意識する余裕は僕にはない。初めての球場には間違いない。しっかりやりたいです」

 高山にとって初めての伝統の一戦。初戦の相手は左腕ポレダだ。昨季は阪神相手に8試合登板で5勝を挙げ、防御率2・44。東京ドームでの4試合に限ると3勝、防御率1・35と完全にかもにされた。しかし、そんなデータも初対決となるこの男にとっては関係ないこと。むしろ高山にとって、ポレダ攻略を後押しする数字が並ぶ。

 ここまで打率2割7分9厘の背番号9だが、外国人投手との対決に限れば、8打数4安打の打率5割まで成績が跳ね上がる。プロ初本塁打もメジャー43勝右腕ヤクルト・デイビーズから記録した。またポレダ自身も、昨年の対左被打率(2割5分5厘)が対右(2割3分8厘)を上回るなど、左打者を苦手としている。天敵攻略の期待が大きく掛かるが、それでも高山はいつも通り、冷静に勝負するつもりだ。

 「意識することなく普通にやります」

 プロ入り初の6連戦をこなした高山は、4日は都内宿舎で静養し、試合に備えた。幾多の伝説を残してきた伝統の一戦に、高山の名を鮮明に刻み込む。【梶本長之】