「絶対打て! 天谷!」。左翼スタンドからの“命令”にバットで応えた。

 マウンドには巨人のエース菅野。防御率0点台の男に、3点のビハインドは重い。だが広島天谷宗一郎外野手(32)が豪快2ランを右翼スタンドに放り込んだ。

 7回2死二塁。追い込まれてから高めに浮いてきた150キロをとらえた。「打ったのはストレート。後ろにつなぐ意識で思い切っていきました」。すぐにダイヤモンドを1周し、ベンチ前で先発九里の胸にグータッチ。諦めない姿勢をベテランが示した。