ソフトバンクのドラフト1位ルーキー高橋純平投手(19)が28日、福岡・タマホームスタジアム筑後で行われたウエスタン・リーグ広島戦で初登板。2回を投げ3安打2失点。ボークと告げられた球を右越え2ランされる珍デビューだった。

 3回1死一塁、庄司に対する1ボールからのクイックモーションがボークと判定された。高橋は「投げる途中から分かっていた」と言う。だが「ボール球を投げるぐらい強く投げればよかった。抜いてしまった」と悔いる142キロの内角直球を運ばれた。その後、セットポジションの時間を長くしたことで「フォームとリズムが崩れた」。4回は無失点ながら連続四球で2死満塁を招き「セットやクイックなど課題が多い」と反省した。

 だが収穫もある。DHのプライディから145キロ直球で空振り三振を奪うなど2奪三振。最速148キロを記録した直球に「思ったより空振りが取れ、真ん中で打ち損じがあった」。次回登板は未定だが、今季の目標について「2軍に定着し、1軍で登板したい」と力を込めた。【菊川光一】

 ◆ボークで本塁打 ボークを宣告されても、打者が安打や失策などで一塁に達し、走者がすべて1つ以上進塁した場合、ボールデッドとならない。オープン戦では77年3月21日王(巨人)が安田(ヤクルト)から本塁打。98年3月13日C・D(オリックス)が野村(横浜)から右前打。1軍公式戦では98年佐伯(横浜)08年中島(楽天)がボークの球を打ち右飛、三振に倒れたが、走者進塁後に打ち直して本塁打。51年6月27日駒田(阪神)はボーク投球を本塁打も、当時のルールでは本塁打が取り消され、進塁後に打ち直し(右安)となった。