ちょっぴり寂しい5位6位対決ではあるが、オリックスが特別イベント「夏の陣」に快勝して3連勝とした。自力CS進出の可能性が復活。5位西武に0・5ゲーム差と迫った。7月は11勝10敗で今季初の月間勝ち越しにも王手をかけた。打線が11安打で7得点。中でも好調の安達が、決勝打でお立ち台に立った。

 「打たないと松葉に何を言われるか分からない。必死でした」。隣に並んだ初完投の松葉にあてたジョークで盛り上げた。追いつかれた直後の3回、1死一塁から左中間を破る適時二塁打。宇宙をイメージしたユニホーム姿で躍動した。福良監督が「今は安達が引っ張ってくれている」とたたえた状態の良さが目立つ。

 6回も右前打を加え、14年8月の自己最多に並ぶ月間29安打。7月の打率はリーグトップ4割8厘と月間MVPの有力候補に挙がる。受賞なら初で「欲しい気持ちはある」と意欲的だ。

 難病の潰瘍性大腸炎を抱える。「体調は大丈夫」と言うが昨年11本の本塁打がここまでゼロ。病気による体重減が原因だ。「飛距離が出ないのは仕方ない」と割り切ってバットを短く持ち、安打を重ねている。

 試合後はすぐに着替えて球場を後にした。今日30日はナイター明けのデーゲーム。「睡眠を大事にしている。8時間は確保」という安達には厳しい日だが「明日も出ますよ!」と頼もしかった。【大池和幸】