巨人が分のある試合を落とし、傷口の広がる3連敗を喫した。昨季から3戦すべてKOで全勝しているヤクルト山中との対戦。だが好調な中軸を中心に打線が機能不全に陥った。

 初回1死二塁も坂本が懐、阿部が低めを突かれて凡退。緩急を使われ、コースを丹念に突かれた。6回1死一、二塁で坂本がセンターへライナー性を放つも、低めシンカーにタイミングを抜かれ力が打球に完全に伝わらなかった。7回まで1得点止まり。今月は打率4割以上の坂本、10日まで23戦連続安打の阿部、1カ月近く3割台を維持する村田が軒並み無音だった。村田は「前回(巨人に)やられていた分、気持ちが入っていたと思う」と山中の気迫を感じた。

 神宮で6連敗、6カードぶりのカード負け越しも高橋監督は泰然としていた。「年がら年中、打てるものでもない。今まで随分、打ってきた。打てない日ばかり彼らのせいにできない」。広島も敗れたのは救い。軸も脇も関係ない。勝利のみが求められる。【広重竜太郎】