オリックスの「ドラ1」ルーキーが、連夜のソフトバンク粉砕だ。吉田正が自身初の2試合連発となる決勝7号ソロ。8回、代わったばかりの左腕森福のスライダーを、高い弾道で右翼ポール際に届けた。

 「いいところで打てて良かった。正直、入るとは思わなかった。ギリギリで入ってくれと思っていた。とらえられなかったが、しっかり振り切れたのが良かった」。前日8日にも、リーグトップ14勝の左腕和田から同点2ランを放っていた。

 球団史上最強の助っ人も驚いたに違いない。元阪急3冠王のブーマー・ウェルズ氏(62)が来場。福良監督らと旧交を温めた。米アトランタで学生らに打撃を教えており、オリックスの選手に助言を送る姿があった。吉田正の打撃練習もケージ裏で見て「力はある」と太鼓判を押していた。

 福良監督も「昨日に続いていいところで打ってくれた。たいしたもの。普通にやってくれたらあれくらいの力はある」と目を細めた。腰痛で4月下旬から4カ月弱の離脱期間がありながら、今はもはや打線の中核。2桁本塁打にも「打てるときに打っておきたい」と色気を見せた。来季に向けて注目ルーキーの期待は膨らむ一方だ。【大池和幸】