巨人菅野智之投手(26)が、先発予定だったDeNAとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ初戦(8日・東京ドーム)の先発を回避する可能性が高まった。6日、体調不良を訴え、東京ドームで行われた全体練習を欠席。CS初戦の先発は厳しいとみられ、2戦目以降にも影響が出そうだ。2戦目予定だったマイコラス、3戦目予定の田口が繰り上がるとみられ、回復次第ではエースを欠いた状態で突破を目指す。

 午後1時開始の全体練習に、菅野の姿はなかった。体調不良を訴えたとみられ、1度は東京ドームを訪れたが、すぐに帰宅。異変が起きたのは明らかで、先発予定だった8日DeNA戦の先発を回避する可能性が高まった。グラウンドでは高橋監督、村田真ヘッド、投手コーチ2人が話し込む姿がみられ、トレーナーが報告に走るなど、物々しい空気が漂った。

 尾花コーチ しゃべれません。ノーコメント。

 村田真ヘッド 言えるわけがない。

 チーム方針で、エースの症状や詳細は伏せられたが、前日5日の練習ではキャッチボール、60メートルダッシュで汗を流していた。肩肘や足などではなく、発熱などの体の異変とみられる。責任感と精神力、痛みへの強さは周知の事実。大事を取った可能性も考えられるが、回復次第ではCSファーストステージの2戦目以降にも、影響が出ることになりそうだ。

 ファーストステージでの菅野不在も想定し、準備に入った。当初、2戦目に先発予定だったマイコラスがブルペン入り。ルーティンでもある登板2日前の投げ込みで初戦に備えた。2戦目は3戦目予定だった田口が繰り上がる可能性が浮上。3戦目は菅野の回復具合と内海、大竹寛をてんびんにかけることも考えられる。

 予期せぬアクシデントにも、高橋監督は冷静だった。「僕は何も聞いていないですけどね」とけむに巻き「基本的に調整方法は本人に全て任せています」と話した。クルーズ抹消に続き、エース不在なら、大きな痛手を負った中でCSの開幕を迎える。