先輩たちと共闘だ。早大・石井一成内野手(4年=作新学院)が、日本ハムから2位指名を受けた。堅実な遊撃守備とシュアな打撃が持ち味で、高校時代は3季連続甲子園出場を果たし、今年は早大の主将を務めている。斎藤、有原ら大学の先輩がいるリーグ優勝チームに、巧打の内野手が加わる。

 伝統校の系譜を継いだ石井には驚きの2位指名だった。寮のテレビで、自らの名前が呼び上げられたのを確認。予想外の上位指名に「心の準備が出来ていなくて、選ばれたときはとても興奮しました」。早大から9年連続となったドラフト指名に、笑みがこぼれた。

 180センチ、77キロと均整の取れた体格。攻守のバランスの良い内野手で「肩に1番の自信がある」。作新学院では2年夏から3季連続で甲子園に出場し、2年時の11年夏は49年ぶりの4強進出に貢献した。プロ志望届を提出せず進学した早大では3年春ではベストナインを獲得。今年は主将を務めキャプテンシーを発揮してきた。

 日本ハムは安定した守備力を高く評価。栗山監督は「どうしても取りたい選手だったので、取れて良かった」と交渉権獲得を喜んだ。日本ハムの早大出身は斎藤、有原がいる。特に有原は2学年上。石井は「決まった後に『これからいろいろ教えるわ』というメールをいただきました。心強いです」と話し「斎藤さんは偉大な先輩ですし、ワセダの名に恥じぬようにしっかりとやっていきたい」と、決意を新たにした。

 レギュラー候補として期待がかかる大谷世代。大谷を意識するかの問いに「雲泥の差ですから」と笑いながら「レベルアップして一緒に戦えるように努力していきたい」とキッパリ。「高いレベルで3拍子そろった選手になりたい。日本ハムは若手が出ている印象がある。甘くない世界だが、チャンスがあればものにしたい」と、意欲的に話していた。