ソフトバンクからドラフト2位で指名された最速154キロ左腕、江陵・古谷優人投手(17)が22日、幕別町内の同校で指名あいさつを受けた。工藤公康監督(53)と王貞治会長(76)のお宝サインボールを受け取り感激。左腕不足のチームで先発ローテーション入りと看板投手への成長を期待され、飛躍を誓った。

 プロ入りの実感がようやくわいてきた。20日のドラフト会議当日に工藤監督と王会長がサインを書き込んだボール2個を手渡された古谷は「本当にすごく価値のあるものなのでうれしい」と素直に喜んだ。自身への歓迎と期待を感じ、プロ野球選手になる覚悟がわいてきた。

 相思相愛が成就した。あこがれの球団からの2位指名だった。永山アマスカウトチーフから「2位まで残るか心配だったけど、残ってくれて奇跡に近い」と、高評価の言葉をもらった。2年時からチェックしていた作山スカウトは「ボールが速い。闘争心ある強気な姿勢が非常にプロ向き」と今夏154キロをマークした球速などを魅力に挙げる。チームは左腕不足。「先発ローテーションでチームの看板投手になってほしい」と期待を寄せられ、気も引き締まった。

 趣味の継続はお許し? を得た。最高スコア214のボウリングは、古谷にとってリフレッシュとトレーニングを兼ね「(行きつけの)ボウリング場で一番重い14ポンド(約6・3キロ)を筋トレのつもりで使っている」。左腕への負担を懸念する向きもあったが、作山スカウトは「もしかしたらの話、トレーニングの一環には悪くないかも」と容認しつつ「筋肉痛とか故障しない程度に」と注意も忘れなかった。

 来月、仮契約を経て22日の入団会見に臨む。「死ぬ気で頑張って球団を代表する投手になり、プレーで恩返ししていきたい。沢村賞を取りたいです」。古谷はまもなく人生3度目の飛行機で、初めて福岡の地に降り立つ。【保坂果那】