広島から1位指名を受けた慶大・加藤拓也投手(4年=慶応)が3安打1失点で完投し早大に先勝した。最速149キロをマークして12奪三振。リーグ16人目の通算300奪三振を記録し301まで増やした。通算勝利は、現役トップの25勝(今季5勝)。打っては女房役の郡司裕也捕手(1年=仙台育英)が1-1の7回に大学1号ソロを放ち、逃げきった。

 300個目の三振は8回1死後、早大・石井から奪った。慶大・加藤拓が広島1位指名なら、相手は日本ハム2位。早慶戦がこの対決だけは「日本シリーズ」になった。加藤拓は「(三振は)スライダーです。数なんて意識してないです。勝つことだけですから」。ドラフト後、初マウンドで石井を内野安打1本に抑えても、淡々と振り返った。