誠也はもっと成長する。広島鈴木誠也外野手(22)が今オフもソフトバンク内川の自主トレに参加することを明かした。昨オフ初めて入塾。今季の「神ってる」飛躍につなげた。13日までともに日の丸を背負った侍ジャパンで、参加を懇願。内川塾で来季のより一層の活躍につなげる。

 また、誠也が成長する。2年連続でソフトバンク内川の自主トレに参加することが内定した。侍ジャパンでチームメートとなり「直接お願いしました」。寝る間も惜しんで打撃に没頭し、今季の飛躍につながった自主トレだ。「今年はこういう結果が出ましたけど、来年も同じでは結果は出ない。もっと成長しないといけない」。目を輝かせて、明かした。

 「基準が変わった」という昨オフの自主トレ。技術の高さに目を丸くし、遠くに飛ばすコツを教わった。当時の鈴木にはまだ理解出来ず「内川さんの感覚として、引き出しにしまっている」と自覚する部分もある。あれから1年。今季は初めて規定打席に到達し打率3割3分5厘を記録した。「僕のなかでまた違った感覚も出てきている」。レベルを上げて技術論、感覚論を交わすことが出来るはずだ。

 正解のない打撃の世界。「大きくフォームを変えることはなくても、考え方だったりを変えていかないといけない」。侍ジャパンのユニホームに袖を通し、筒香や大谷など高いレベルの選手を間近で見た。「まだまだ足りないところはいっぱいある」。13日のオランダ戦、延長10回に決勝満弾を放ち脚光を浴びたが、動く球やクイックなど、対応に苦しんだ面もある。国際大会での経験も豊富な師匠から、新たな引き出しを授かる。

 誠也の原動力は純粋な向上心だ。侍ジャパンの強化試合では4試合で打率も3割1分3厘をマーク。来春のWBC本大会へ向けても「もっとすごい投手、打者を見てみたいし、対戦もしてみたい。もっと技術、考え方も上げていきたい」。急成長した1年を経ても、「神ってる男」に、ノビしろはまだまだ十分にある。また「ご飯を食べる時間がもったいない」と笑った内川塾で、パワーアップする。とどまるところを知らない。【池本泰尚】