ソフトバンクは22日、ヤフオクドームに隣接するホテルで支配下4人、育成6人の新入団会見を行った。

 ソフトバンクのドラフト2位、江陵・古谷優人投手(17)が「マジシャン」になる。最速154キロ左腕は「球速にこだわりはない。和田投手のような質のいい球を投げたい」。憧れの和田先輩との会話も弾みそうなのが、最近始めたマジック。社会人になるなら特技のひとつでも覚えようと、手先が器用なことから興味を持った。現在はトランプを使って6種類ほど手品ができるという。

 和田は今年8月、優勝マジック点灯前に波に乗れないチームを元気づけようと、自費でマジシャンを球場に呼んだ。そんな和田の前で技を披露すれば、一気に先輩との距離も縮まる!? 古谷は「入寮の時にはトランプを持ってきます。精度を上げていきたい」と、その日までマジックにも磨きをかけるつもりだ。

 入団会見ではプロでの目標を「世のためひとのため」と書いた。先天性の脳障害で体が不自由な妹みりあさん(9)も会見に同席。「妹のような人を球場へ招待したりしたい」。北海道・帯広で冬は膝まである雪の中を7キロ走って鍛えてきた心優しき左腕。トランプ芸で手先を鍛えれば、いつかは「いよっ大統領」と呼ばれるような大投手になる。